FDG-PET検査
PET検査の概要
PETとは、Positron Emission Tomographyの略称です。
従来のCTやMRIなどの体の構造を見る検査とは異なり、細胞の活動を画像で見ることができるため、がん検査はもちろんのこと、脳や心臓の病気の診断にも有効的です。
FDG-PET検査の目的
- 悪性腫瘍の病期診断・原発巣のひろがりを検索
- がんかどうかわからない病巣について良悪性の鑑別
- 治療後の効果判定・残存腫瘍診断
- 経過観察・再発、転移の早期発見
現在医療機関にて精密検査中の方は医療機関からご予約ください。
- がん検診
FDG-PET検査でわかること
FDG-PET検査は、ブドウ糖代謝が亢進している病巣を発見するのに有効です。
多くのがんはブドウ糖の集積が亢進しています。
FDG-PET検査でよく見えるがん
- 頭頸部がん(舌がん・咽頭がん・喉頭がん・上顎がん・甲状腺がん)
- 肺がん・乳がん・食道がん・大腸がん
- 膵がん・子宮がん・卵巣がん・悪性リンパ腫・悪性黒色腫
ポジトロンについて
ポジトロンとは正(プラス)の電荷をもった電子のことです。サイクロトロンという特殊な機械(装置)によって作られます。
それには18F(フッ素)半減期110分、11C(炭素)半減期20.4分、13N(窒素)半減期9.9分、15O(酸素)半減期2.1分等があります。
それぞれのポジトロン核種に応じた生体内の情報を得るわけですが、なかでも18F-FDGというブドウ糖によく似た薬剤を使用したFDG-PET検査が主なPET検査として行われています。
検査に使う薬剤(FDG)について
ほとんどのがん細胞は分裂増殖のため大量のエネルギーを要しており、正常細胞の数倍から20倍のブドウ糖を取り込みます。代謝されないブドウ糖類似物質にF-18で標識したものがFDGです。
FDG は血液中から細胞内に移行します。とくにがんのような増殖能の高い細胞では取り込み量が多く、結果として画像上ではより光ってみえます。
「CT 検査・MRI 検査との違い」
CT・MRI検査などは、形をみて病変を診断する検査です。
PET検査は、「細胞のはたらきの具合」をみることで、病気の原因や病巣、病状を診断する検査法です。
サイクロトロン室の様子
魚住クリニックラボ室の様子